インナーチャイルドとは
インナー:内側
チャイルド:子供
「自分の内側(無意識下)にある子どもの感情」と捉えれば分かりやすいかと思います。心理学用語ではありませんが、幼き日の感情が今の自分に影響しているということを理解する上で、非常にわかりやすいキーワードなので、紹介させてもらいます。有名な言葉なので聞いたことがある方も多いと思います。
インナーチャイルドは誰にでもあるのですが、その心が傷ついたままで未解決な抑圧された感情として存在すると、大人になっても自分を苦しめることがあります。
例えば、幼き日に「自分なんて存在価値がない」と考えるようになると、大人にになっても
■極度に自分に自信が持てない
ことに繋がります。この場合、自信を持つ方法をあれこれ模索しても解決しないことがあります。インナーチャイルドが根本的に「自分なんて存在価値がない」と考えているからです。
自分に自信がなく自己肯定感が低い時は、インナーチャイルドが傷ついた心を未解決なまま持ち続けている可能性があります。
少しきつい場合には
- 自己否定・依存症
- 対人恐怖症・人間関係の破綻
- アルコール・ドラッグ依存症
- 仕事依存症
- セックス依存症
- アダルトチルドレンとなる
- DV(ドメスティック・バイオレンス)
- 病気(心身ともに)
に繋がります。(挙げればもっとあります)
インナーチャイルドの癒やし方
ではどのようにしてインナーチャイルドの未解決な感情を癒やし克服すればよいのか。
- カウンセリング・セラピーを受ける
- ワークを行う
ことでケアするのが有効かと思います。
1.カウンセリング・セラピー
心理カウンセリングを受けてみることで、現在の自分を縛るものを見つけ、その縛りがインナーチャイルドの未解決な感情であることに気づくことがあります。
2.ワークを行う
代表的な方法としては、
・幼き日の自分がかけてほしかった言葉をかける
・傷つけた人がいたなら、その人に言いたかったことを言う |
ことをイメージするなどです。実際に手紙を書いてみてもよいです。
僕としてはエンプティチェア・ワークをしばしば行います。あるいはアートセラピーで絵を描いても良いでしょう。
【Short Film】インナーチャイルドの癒やし
【注意】他者を許すこと?
■他者に傷付けられたとき
インナーチャイルドに限らず、心の傷や過去の感情を癒やす方法は「他者を許すことだ」と言われています。例えば、いじめられた経験がある方であれば、そのいじめた当人を許すことが自分自身の心の癒やしにつながるという考え方です。
この方法はもちろん素晴らしいのですが、自身の経験や、心理カウンセリングをしてきた僕としては、これはすこし「美しすぎる考え方」かなと思います。言い換えると「急ぎすぎ」です。許すことを否定はしませんしむしろ最善なのですが、それは最終ゴールと考えてもいいと思います。
特に、優しく真面目な性格な人に限って「許す」ことにこだわって苦しむ傾向にあります。
と心をさらに縛っていまい、許せていない自分を自己否定しているケースが多いです。
重要
怒り・寂しさを認める
思考では許していても、諦めていても、過去の過ぎたことだと割り切っていても、インナーチャイルドは怒っています。あるいは寂しがっています。
普段、温厚で感情的にならない方こそ、怒りや寂しさを押し殺して蓋をしている可能性があります。まずは怒りを爆発させてみることも非常に大事です。
寂しさを認めて甘えた言葉を発してみることも良いです。どちらが良いかは個人によります。
人生が好転することがある
インナーチャイルドを癒やすことで、今の自分を自己肯定することができると人生が好転することも珍しくないです。
過去の出来事を明確に恨んでいたり、憎んでいたりする方はもちろんですが、特に気にもしていない方もその効果が現れる可能性もあります。
僕自身も普段から、僕をいじめた人を恨んでもいませんし、思い出すこともありませんし、良い思い出となっているつもりです。それでもインナーチャイルドをケアすることがどれだけ大事かは身を持って経験しています。
僕自身の経験としては、他人に過剰に腹を立てたり、噛み付いたりすることがなくなりました。
ヨガや瞑想が重要な役割
瞑想がインナーチャイルドを癒やす上で、劇的に効果をもたらすと言われています。
インナーチャイルドとは通常、心の奥にいるものであり思考するだけでは向き合うことが難しいです。心の奥とはつまり無意識です。では自分でも気づかない「無意識レベルの心の奥」の抑圧された感情と向き合うにはどうすればよいか?
それが瞑想です。特に無意識とは思考の中にだけあるものではなく、むしろ身体と密接に関係しています。ヨガというと一般的にはフィットネスやエクササイズのように捉えられているかもしれませんが、実は身体を使って瞑想しているんです。
(※通常のヨガではその効果はあまりないかもしれませんが。)
僕がヨガをして言葉の誘導により、時間を退行(逆戻り)して、インナーチャイルドと向合うプログラム「YOGAREBORN-ヨガリボーン」を考案したのはこの理由からです。
YOGAREBORN-ヨガリボーン
ヨガと心理学の理論を融合し考案したのがヨガリボーンです。すでに特許庁に出願し商標登録を得ています。
ゲシュタルト療法のエンプティ・チェアという理論を用いて、ヨガの途中で退行し幼き日の自分に会います。これはインナーチャイルドをケアし癒やすことにつながっています。
インナーチャイルドの注意点
あまりインナーチャイルドという言葉にこだわり過ぎるのもいかがなものかと思います。過去の心の傷も、未解決な感情も完全に消し去ることは難しいですしその必要もありません。それらは自分を動かすエネルギーにも変わるからです。
また、今の自分の苦しみをすべてインナーチャイルドのせいにしてしまって、原因を自分以外のなにかにあると考えてしまい現状が変わらずに幸せになれないこともあります。
- インナーチャイルドと向き合う(今の自分を責めない)
- インナーチャイルドにこだわらない(他人のせいにしない)
こうやって聞くと矛盾しているように聞こえますが、人の心とは人の数だけあるので、実際どのようにすることが最善かは簡単には見つからないことがほとんどです。本当に自分自身の人生を大事にしたくてインナーチャイルドについて興味や関心があるなら、カウンセリングを受けてそしてヨガ心理学を少しずつ長く学ぶことをおすすめします。それが小手先ではない一番確かな方法です。
※カウンセリングは病院の医師によって行われているものもありますし、民間のカウンセラーのものもありますが、良し悪しは抜きにして同じものではありません。似て非なるものといった印象をうけると思います。
自分にあったカウンセリングや、学びの方法を探しましょう。僕がどんな角度でカウンセリングやヨガ心理学講座・ワークショップを開催しているかを知りたいなら、まずはメールマガジンで無料で学べます。
参考
体験ワークショップご紹介
定番の人気講座となりました。体験ワークショップもオンライン対応で不定期開催しています。本当に自分を大事にしたいのであれば参照してください。