心のことは難しいから触れないほうが良いんじゃないの?
ヨガをはじめて間もないころ、まだ僕自身が養成講座の受講中くらいだったと思います。とあるキャリアの長い先輩インストラクターの方たちに言われました。
その先生たちから言われた一言で、正直びっくりしました。僕は、ヨガとは身体と心に関係するものだから惹かれたし、ヨガの先生なら身体はもちろん、心にも詳しいと思っていた。でもヨガの先生でも心のことはよく知らないんだということを知りました。
僕には、ヨガ一本に絞って心理学を学ぶのもやめようかと考えた時期もありました。しかし、周りのヨガの先生の様子を見て、「ヨガを長くやっていても、自分の知りたい視点からの『心』は学ぶことはできないんだな」と思ったんです。(ヨガ哲学は素晴らしいですが、僕が求めてることとは違ったんです。)
そこからヨガも心理学も並行して学んでいきました。ヨガはスタジオもやってたので、仕事に直結していましたが、心理学に関しては今から思うと明確な目的なんてなく学びたくて仕方なかったんです。最近、僕の講座を受講希望されてる方からは下記のような内容のメッセージをいただくことが多いです。
レッスン前に生徒さんの前で、
「ヨガとは身体だけでなく心も整えるのが・・・・」
なんてヨガのことを語っているのに、心のことを大して知らない自分が何か嘘をついてるような気持ちになっています。そもそも私は、身体のことだけを扱うわけじゃないヨガに魅了され、インストラクターになりました。
夢中でクラスを担当して、ようやくレッスンを開催するのは慣れてきた時、「心のことを何もしらないな」そう思った時に、SATORUさんをブログとYouTubeを発見しました。
こんな感じのメッセージをホントによくいただきます。
心理学というと一般的には、
・心を読むもの
・確率や統計で人を分類するもの
・感情抜きの冷たいもの
・難しいもの
といったイメージかもしれませんね。実際に本屋さんに行けば、「悪用厳禁!思ったように相手を操る心理学」「一瞬で理想の自分に変わる心理学」なんてタイトルの書籍が並んでいます。
それらの書籍は間違ってはないのかもしれません。いや、間違ってるなんて論外でしょう。きっと一理ある理論で出版されているのでしょうが、僕はあまり好きではありません。
実は心理学と一言でいってもその分野が広く、どんな心理学が存在するかも僕自身が説明できないほどに多岐に渡ります。なので、上記に上げた、心を読んだり、人の統計を取ることも心理学なのですが、僕が取り入れているのはそれらのものではありません。実際に僕は人の心を読めません。僕にどっきりを仕掛けたら1秒で引っ掛かりますのでやめてくださいね。
心のことは難しいから触れないほうが良いんじゃないの?
「難しい」というのは間違ってはないです。でも難しいって、複雑なカタカナの名前や理論、アルファベットの学者の名前、研究結果の発表された年度などを勉強すると思っていませんか?だとしたらブーーーー!です。僕の講座ではそういう意味で難しいと言った人はいません。
では何が難しいかというと、心は人それぞれだから難しいんです。これは正直、心理学者でも簡単だとは言えないでしょう。心が簡単なわけがない。
・自分がどう感じているのか
・他者がどう感じているのか
・自分に想いを寄せる。
・他者に想いを寄せる。
こういったことが難しいです。しかしそれが難しいといって、敬遠するのは寂しく感じます。
心は一人ひとり違うし、それに触れていくのは難しいし大変です。「ヨガとは身体だけでなく心も整えるもの」ですよね?一般の人、一人ひとりの身体と心に接することができるのはヨガインストラクターをおいて他にいるでしょうか?心理学者でもなく医者でもなく、ヨガインストラクターこそが一般人の「身体と心」を両面からケアできる、身近な窓口のような存在になれれば素敵だと思いませんか?