ヨガ心理学講師で心理カウンセラーSATORUです。
この記事では、心理学の基礎である「交流分析」を解説します。今回は「ゲーム分析」です。これは、実生活でも使える心理学です。
心理学は書籍や文字で読むと「知識」だけになりがちで、知った気になって終わります。それは残念なので、僕自身の苦い経験も込みで、臨場感を加えて説明します。しっかりと心理学をあなたの中に落とし込んで欲しいです。
この記事を読むことで、
- 人との会話で、後味の悪い思いをしなくなる。
- 人間関係に疲れなくなる。
- 人として大人になる。
きっかけとなるでしょう。
こんな方におすすめ
- 人との会話がうまくいかない。
- コミュニケーションが苦手。
- 人間関係がうまくいかない。
ゲーム分析とは
交流分析(エリック・バーン)の考案した4つの理論の中の1つです。
4つの基本理論
交流分析は主に下記の4つの理論からなる。
この記事では、3.ゲーム分析をご紹介します。
会話のゲーム
人は会話それ自体を「ゲーム」として、勝つ事を目的にしてしまう心理状態になる事があります。会話がゲームと化してしまうと、下記のような困った事が起こります。
非生産的
「ゲームの会話」はどこまで続けても、何も有意義なものを生み出しません。
後味が悪い
ゲームを仕掛けられた側としては、気分がよくなく、後味も悪いです。最終的には、ゲームを仕掛ける側も、気分がよくはなりません。
本当に幸せになれない
ゲームを仕掛ける側の人の心理は、後に説明しますが、一瞬は満たされます。しかし、本当に満たされることはありません。「会話のゲーム」をしても、誰も幸せにはなれないのです。
「会話のゲーム」の例
さて、実際に会話のゲームの例をあげてみます。これを見ると、「あ!あれだ!」と心当たりがあることでしょう。
Yes,But
-友人同士のA子とB子。A子のデート前の会話にて。-
A子:今日、彼とのデートなんだけど、私の今日の服ってちょっとキメすぎじゃない?
B子:え?そんな事ないよ。さりげなくて、おしゃれだと思うわよ。
A子:彼は、シンプルなのが好きだって言ってるからなぁ。
B子:そうなんだ。でもシンプルでおしゃれだと思うよ。
A子:一旦、帰って着替えて来た方がいいかなぁ?
B子:え?そこまでしなくてもいいじゃない?
A子:でも、ずっと気にしながらデートするのって、楽しめなくてもったいなくない?
B子:そうね。だったら、一旦帰って着替えてもいいかもね。
A子:でも、今から帰ったら少しデートに遅れるかもしれないなぁ。
B子:そうね。デートに遅れるのはよくないね。
A子:タクシーに乗れば間に合うからタクシーで帰ろうかな。
B子:確かに。タクシーが確実かもね。
A子:でもそこまでして、彼に合わせる必要あるのかなぁ?
B子:彼が気に入ってくれる服でデートに行きたいんでしょう?
A子:彼の反応ばかり気にするのも自分がないって言うかさ・・・
(B子は心の中ではイライラ・・・)
ゲームの仕掛け人
A子
心理状態
A子は「自分にしか解決できない問題を抱えている」という状態でいたい。B子には解決できないという状態が心地よい。
義足
-同じ会社の先輩と後輩の会話にて-
先輩:今日からプレゼンの練習しましょうか。
後輩:え?でも私、人前で喋るの苦手ですし・・・
先輩:苦手だから練習すんだよ。前から、プレゼンをビシッと決めて仕事バリバリになりたいって言ってたじゃないの?
後輩:いや、私なんか仕事バリバリなんてなれないですよ。。。
先輩:そんなことないよ。あなたなら頑張ったらなれると思うよ。
後輩:でも前にも私なりに頑張ったけどダメッだったんですよ・・・
先輩:まだダメかどうかはわからないよ。とにかく今日はプレゼンの練習してみようよ。
後輩:そんな無理強いしないでください・・・
先輩:無理強いなんてしてないよ。あなたが仕事バリバリになりたいって言ってたから提案したのに!(少しイライラ)
後輩:私は先輩みたいに器用じゃないしポテンシャル低いし。。。
先輩:・・・・・。じゃいいです。今日はプレゼンの練習なしで今まで通り資料作成を頑張ってください。(呆れて)
後輩:・・・・。(心の中で)ひどい。見捨てられたみたい。私のことバカにしてる。プレゼンの練習なんて絶対しない。
ゲームの仕掛け人
後輩
心理状態
自分の心身の弱点を利用して、責任を回避する。
※(義足という言葉がちょっと差別的かもしれませんが、学術的にこうなってます。)
※「会話のゲーム」は他にも多種類あります。
ゲームの脱却方法
「大人」な自分で対応すると良いでしょう。「自我状態A」で接する事。
しかし実はゲームの脱却は難しいのが現実です。
何故ならゲームの仕掛け人は、この会話によって、無意識に「何かメリット」を得たいのです。「何かメリット」を得るためのエネルギーはかなり強いです。脱却方法は心理学を学び実践し、日々、身につけていくしか道はないです。
心理学を学ぶことで、少しずつゲームに巻き込まれなくなりますよ!
自我状態についてはこちら
人はなぜ、会話のゲームをするのか?
ゲームをする事で、なんらかの「反応(ストロークと言う) 」を得たいためです。(ストロークとは心理的メッセージの意味。簡単にいうと、なんらか関心を寄せてもらいたい、構ってもらいたい、という事)
ゲームの仕掛け人は無意識のことがある。無意識であるが、なんらかの反応を相手から得るために、必死になって「ゲーム」を仕掛けて、続けて来ます。
注意:
もし、ゲームを仕掛けてしまっていたら、その裏には「何をわかって欲しいのか?本当の感情」に気づくことが大切です。
「自分が本当はどんな感情をわかって欲しいのか?」を自分自身が気づくことで、相手に不快な想いをさせずにすみます。そうなると、そうなれば自分はもっと成長できるでしょう。
今日の話を面白いって思って読んでくれた人。絶対心理学が好きだと思います。一緒に学びませんか?知識とスキルは一生役に立ちます。
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まとめ:ゲーム分析-後味の悪い会話の心理とは
では、カンタンにまとめますね。
人は、会話において「ゲーム」を始めてしまう。その会話のゲームは
- 無意識(多くの場合)
- 非生産的
- 後味が悪い
- 本当に幸せにはなれない
というのが特徴でした。どうして人は「会話のゲーム」を始めるのかというと、なんらか「気を向けて欲しい」からです。
それぞれ、「会話のゲーム」の脱却方法としては、自我状態の「A(大人)」で接する事が有効です。
最後に重要な事。(SATORUより)
以上は「会話のゲーム」の知識ですが、これで人を分析する事が大事なのではなく、まずは自分にそういった「会話のクセ」がないかを日常から観察する事で、「心のクセ」に気づきます。
自分の「心のクセ」に気づくことは、「自分の本当の声」を聞いて向き合うことなり、自己成長する事ができます。
注意:
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