ヨガ心理学講師で心理カウンセラーSATORUです。
この記事では、心理学の基礎である「交流分析」を解説します。今回は「やりとり分析」です。今回は「交流分析.2」となります。はじめから読めばもっとカンタンに面白く学べると思いますので、まだの方は「交流分析.1」から読んでみてください。
今回の「やりとり分析」を読むことで、
- 自分を客観視することが出来る。
- 冷静に物事に対処できる。
- 穏やかな大人になれる。
きっかけになることでしょう。
こんな方におすすめ
- 人間関係に問題を抱えている。
- 良い人間関係を作りたい。
- コミュニケーション上手になりたい。
- 自分を客観的に見つめ成長したい。
実は僕はコミュニケーションが特に苦手でした。いや、今も苦手です。初めて『やりとり分析』を知った時、気持ちがすごく楽になりました。自分の周りの人間関係の問題を冷静に捉え始めたからです。
※ちなみに、「私は誰とでもよく話せる」っていうのは心理学的なコミュニケーションとは異なります。逆にそんな方こそ学ぶことをおすすめします。
僕と一緒に、ゆっくり学んで身につけていきませんか?
やりとり分析とは
人間関係には全て「やりとり」がある。
人の人生は、全てにおいて人間関係から成り立っています。人が幸せに人生を送る上で、人間関係はとても重要になってきます。より良い人間関係を作る上で重要なのが、コミュニケーションです。
コミュニケーションには、必ず人と人が存在します。その間のやりとりを分析した理論がこの『やりとり分析』です。前回お伝えした「自我状態」に照らし合わせて、観察していきます。
おさらい:
自我状態とは自分の中の「親(P)」・「大人(A)」・「子供(C)」の3種類の自分です。
人間はやりとりする時、この中の誰かがコミュニケーションをとっているのです。
2種類の『やりとり分析』をご紹介します。
相補的やりとり
両者のコミュニケーションは緊張感を持たずスムーズに行われる。矢印は平行線となる。下図。
<例1>
社員1.「今日は何曜日ですか?」
社員2.「水曜日です。」
<例2>
業者1.「御社に本日、商品を発送致しました。」
業者2.「承知致しました。到着しましたらご連絡させていただきます。」
上記は両者それぞれ
1.「大人(A)」
2.「大人(A)」
のコミュニケーションであり円滑。
また、下記も相補的やりとりです。
<例>
母1.「もっと早く帰って来なさい!」
娘2.「ごめんなさい。これからは気をつける。」
上記は両者それぞれ
1.「親(P)」
2.「子供(C)」
のコミュニケーションです。
1.「親(P)」→「子供(C)」への発信に対して2.「子供(C)」→「親(P)」の平行な矢印の反応です。このコミュニケーションも円滑に進みます。
交差的やりとり
では、下記が、相補的やりとりに対する「交差的やりとり」です。
会話はうまくいかず、両者のコミュニケーションは緊迫します。矢印が交差します。下図。
<例>
母1.「もっと早く帰って来なさい!」
娘2.「私の勝手でしょ!?干渉しすぎよ!」
上記は
母1.「親(P)」→「子供(C)」への発信に対して、娘2.も「親(P)」→「子供(C)」の反応です。このように矢印が交差しているコミュニケーションは円滑に進みません。
また、下記も交差的やりとりです。
<例>
夫1.「すごく疲れてるんだよぉ。」
妻2.「私だって疲れてるわよ!」
上記は
夫1.「子供(C)」→「親(P)」への発信に対して、妻.2も「子供(C)」→「親(P)」の反応です。このような時も矢印は交差するので、コミュニケーションは円滑に進みません。
やりとりは自分が選択できる。
上記のような会話のシチュエーションは誰でもが似たようなケースを経験してるんじゃないでしょうか?よくある会話かもしれませんが、それを「親(P)」・「大人(A)」・「子供(C)」の3種類の矢印で表すと分かりやすいし、新鮮ですよね?
ここで少しまとめます。
コミュニケーションのやりとりは「矢印が平行であれば、円滑に進む。」「交差していれば、円滑に進まない。」ということでした。
大切なことをお伝えします。これを知って、「コミュニケーションは円滑にしなければいけない」と無理に自分を押し殺す必要はありません。
相補的なコミュニケーションを取るのか。交差的な態度を取るのか。それはあなたが選択することができます。
今までの人生の中でのコミュニケーションを振り返って見ましょう。そしてこれからあなたはどのようにコミュニケーションを選択していきたいですか?
うまくやりたいのに、関係が交差していた人は相補的に矢印を平行にするコミュニケーションを。
そして、逆もいますね?しっかり関係を切りたいのにきれない人は、ずっとずっと矢印を交差していなかったのかもしれない。僕は心理学で「教科書通りの真人間」になることを目指していません。
時には関係が交差してこじれてでも、自分の臨むコミュニケーションを選ぶ力をつけていきましょう。人生は自分が選ぶんです。それはコミュニケーションから始まって行くんです。
さて、ここまでは書籍や他のサイトでもなんとか調べられると思います。重要なのかこの先です。人はなぜ、こんなやりとりをするのでしょうか?この理論からどうやって「生きやすさ」を手にできるのか?出し惜しみしてるわけではなくて、この先の大事な部分は人から人へ直接でないと伝えられません。
講座でなら、あなたの実体験に照らし合わせて学ぶことも可能です。それが一番の成長であるし、身になる学びです。この記事が面白かった人はきっとヨガ心理学が役に立つと思います。一生の財産になるでしょう。
まとめ:やりとり分析
今回は「やりとり分析・心理学でコミュニケーション上手になろう。」をお伝えしました。カンタンにまとめます。
心理学の基礎である『やりとり分析』は、人と人とのコミュニケーションを分析したものです。
人は誰でも自分の中に「親(P)」・「大人(A)」・「子供(C)」の3種類の自分がいます。あらゆるコミュニケーションにおいて、3種類の中の「どの自分」で人と接していたかを、客観的に観察することができます。
自分のコミュニケーションを観察することで、自分を知り、そして、適切なコミュニケーションを取れるようになり、自己成長します。
この理論を知り、これからももっとヨガと心理学を学び、実践することで、より良い人間関係を構築できるようになります。
最後に重要な事。(SATORUより)
今回のコミュニケーションの『やりとり分析』を知って、全ての人間関係がうまく行く訳ではありません。実際は、これを知っただけで、劇的に人生が変わるとも思えません。
しかし、今回僕がこれをお伝えしたのは、重要な理由があります。
それは、「自分と人とのコミュニケーションを客観的に観察」する術になるからです。自分を観察することから、気づきが生まれ、成長します。
文章でお伝えできるのは、ここまでかなと思っています。リアルの講座ではこの知識を元に、あなたが直面する、過去や今の問題に照らし合わせて、学んでいきます。
その時の気づきは、単に心理学を勉強するというものに留まらず、豊富な人生経験にも匹敵する出来事となります。心理学は知識だけではなく、感じて経験するものであるというのが僕の持論です。
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