身体アプローチの心理学講師SATORUです。
アダルトチルドレン(AC)の中でも、特に「良かれと思って相手の問題を肩代わりしてしまう」役割をイネーブラと呼びます。
本記事では、イネーブラというものを分かりやすくするために、まずは「親と子供の関係」を例に挙げてお伝えします。
これが一番分かりやすい例だからという理由であって、この現象は
・上司と部下
・男女の中
・友人同士
すべてにおいて同じ構造であることを念頭に置いて読み進めてください。
アダルトチルドレン役割別の克服はこちら
6つの役割(タイプ)
アダルトチルドレン(AC)とイネーブラの定義
アダルトチルドレン(AC)とは

家庭環境や育ちの中で、子供らしく振る舞うことを許されず、何らかの「役割」を演じることでしか自分の居場所を守れなかった人たちを指します。大人になってもその役割を捨てられず、対人関係において生きづらさを抱え続けているのが特徴です。
イネーブラ(Enabler)とは
日本語で「支え手」や「助長者」と訳されます。本来は本人が向き合うべき問題(依存、失敗、責任など)を、代わりに引き受けて解決してしまう存在のことです。一見すると「献身的な救済者」に見えますが、その実は、
相手が自立し回復するチャンスを無意識に奪い続けてしまう、
非常に厄介な役割を指します。
イネーブラの代表的な特徴と「無意識の行動」

• 相手の失敗を自分のことのように焦ってカバーする。
• 相手が不機嫌になると、自分が何かしたのではないかと不安になり、機嫌を取る。
• 「私がいなければこの人はダメになる」と心のどこかで思っている。
イネーブラになってしまう深層心理

• 「必要とされること」でしか自分の価値を感じられない。
• 相手を自立させないことで、自分を見捨てられないようにコントロールしている(見捨てられ不安)。
• 相手の問題を解決している間だけは、自分の空虚さから目を逸らせる。
参考
【心理学】グレート・マザーとイネーブラの共通点

心理学者のユングが提唱した理論の中に「グレート・マザー(太母)」という概念があります。これは「子供を産み育てる慈愛の側面と、子供を飲み込み自立を阻む破壊的な側面を併せ持つ母性」という状態を指します。
一見すると子煩悩で深い愛情を注ぐ親に見えますが、実は子供を使って「私は他人に必要とされている」という状況を作り出しているに過ぎません。子供を癒やすことで、自分に不足している自己肯定感を補っているのです。
これは、当協会が警告している「子供は自己肯定感を高めるための道具ではない」という考えとも完全に合致します。
イネーブラは、まさにこのグレート・マザーと共通点が多いのですが、どちらも親側の自己肯定感が低い時に起こります。
パートナー関係におけるイネーブラの具体例
冒頭でもお伝えしましたが、分かりやすく親子の例を挙げただけで、実は全ての人間関係で同じ構造が成り立ちます。もう一つ具体例を挙げるなら、パートナー関係もそうです。
「ダメ男とばかり付き合ってしまう女性」の例
口では「彼はダメ男で、私はいつもしんどいの。貸したお金も返ってこない。もっとしっかりした人と付き合っていれば、私はもっと幸せだったのに」と言っています。
しかし、実際には毎回ダメ男を選んでしまいます。
たまにしっかりとした男性と付き合うこともありますが、なぜか好きになれず、恋が燃え上がらずに終わってしまいます。
そしてまた、「私が好きになる人ってなぜかダメ男なのよね」と言いながら元のパターンに戻る。これは非常に多いケースです。
これらも、ダメ男の世話を焼くことでしか自分の存在意義を感じられない、イネーブラの性質を持つ人に多い傾向です。
ここでしっかり認識しておいていただきたいのは、母親のパターンでも、パートナー関係でも、イネーブラである本人は決して幸せではないということです。
子供の不登校・引きこもりと親の心の関係

実際、子供の不登校や引きこもりを心理カウンセリングに申し込むと、多くの心理カウンセリングサロンは「母親(父親)もカウンセリングを受けること」を条件に引き受けます。そして多くの場合、親の心が整っていくことで、子供の不登校や引きこもりが収まったりするのです。
親の自己肯定感が高まり、子供を自己肯定感の道具にする必要がなくなることで、子供はその支配から抜け出した、と捉えることができます。
過激なことを言っているように聞こえるかもしれませんが、これは僕個人の意見ではなく、心理学をやっている人間からすると定石の理論です。
人が自己肯定感を高めていくというのは非常に地道で一筋縄ではいかないほど困難な時もありますが、愛する子供のためにも親である人は向き合ってほしいことなのです。
参考
イネーブラの克服方法

まずは気づくことが必要ですがそれが困難です。このイネーブラは面倒見の良い人、優しい母親であるからこそ厄介である。その行動は社会的に見て良いことでもあります。したがって自分にとって良い状態なのか、良い状態ではないのか(幸せなのか幸せでないのか)で判断してください。
こればかりは本人の内観力が必要ですが、そこには時として相当な勇気が必要です。生き方を変えていくと言う位に勇気がいる事です。
正直これは独力では難しいと思います。「まぁ、このままでいっか・・・」と悪い意味で妥協してしまいます。
当協会は、講座を開催している立場なので、まるで売り込みのように感じるかもしれないが、実はそういった意味ではなく、本当に仲間を作り、また良い先生(メンター)を見つけ、人生を送りながら、逐一報告やシェアを行い、イネーブラの支配から卒業する方法を身に付けていくしかないと考えています。
参考
→アダルトチルドレンの克服|「知識」で変われなかった方へ、身体アプローチの心理学
特におすすめな克服方法はエンプティチェア

エンプティチェアin Human BeING(リトリートセンター)
イネイブラーは最も気づきにくいアダルトチルドレンの一種と言っても過言ではないです。ご本人の「内観力」によってようやく気づくこともよくあります。
自分が本当は何を感じているのか、どんな感情があるのかに「気づく」ためにはエンプティチェアをお勧めします。
また、頭でっかちでもいけないです。実は心というのは身体と密接に関係しています。「心と身体の関係」についても参照していただきたいです。
そしてともに学ぶことはもちろん、リトリートでのリアル体験を通して「五感」ごと心と向き合うことが大切です。
参考
まとめ|イネーブラをやめることは、人生と自分と向き合うということ。
自己肯定感の低さから、それを埋めるように一見誰かのためになるようなことを見つけて、自分の存在価値を見出していく。そんな生き方が「イネーブラ」の本質でした。
その生き方自体が否定されるものではありませんが、あなたはこれまで、そうすることでしか自分を守れなかったのかもしれません。
大切なのは、「あなたがこれからどのように生きていきたいか」です。
もし今の苦しみがイネーブラ(アダルトチルドレン)の支配によるものであるならば、その支配から卒業したいのか、それとも今のままがいいのか。
決めるのは、あなた次第です。支配から卒業したいのであれば下記の動画を見てみるか、メルマガ登録をしてみてください。
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