こんにちは。心理学講師のSATORUです。
家族の中で自分だけがいつも悪者だった
問題を起こすことで他人の興味をひいてしまう
何かと他人に憎まれ口を叩いてしまう。
そんな方はスケープゴートかもしれませんので、よく読んでください。
スケープゴートとは?アダルトチルドレンで問題児になる理由

身代り役/問題児役として家庭に位置付けられる子ども
スケープゴート(Scapegoat):いけにえの意味
アダルトチルドレンのスケープゴートは、家族の中で「問題児」として位置付けられる子どもです。
非行に走る、いわゆる「問題児」と表現されています。
家庭内の緊張や不和を吸収する役割を無意識に担います。
機能不全家族の中で、なぜスケープゴートが作られるのか
両親や兄弟が抱える葛藤や不安、家庭内の役割分担の中で、スケープゴートは自然と生まれます。
たとえば、両親が不仲だと、子どもが問題を起こすことで一時的に夫婦が団結し、家庭のバランスが保たれることがあります。
ロストワンと紙一重

ロストワンとは[Lost one 失われた子] の意味で、静かで良い子と言われています。
ロストワン:良い子・優等生
スケープゴート:悪い子・問題児
と、一般的には紹介されています。
ロストワンは一見問題がなさそうですが、本音を閉じ込めてしまう傾向があります。
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現場でスケープゴートを見た経験から言えること


ロストワンとスケープゴートは“正反対ではなく、紙一重”である
毎日のようにアダルトチルドレン講座や心理学の講座で受講生と接して話しています。
当協会の受講生の中には、ロストワンタイプ(静かで良い子)が非常に多いです。
心の内の言葉もずっと聞いてきたからわかることですが、ロストワンとスケープゴートは正反対ではありません。
紙一重であり、似ている側面があります。
スケープゴートとロストワンの内側にある同じ傷

スケープゴート(問題児)とロストワン(良い子)この2タイプつは、外側の行動こそ正反対に見えますが、内側にあるのは同じ傷です。
・ 愛されたかった
・ 見捨てられたくなかった
・ 家族の中で安心したかった
・ 自分を分かってほしかった
などの傷が両者にあったとしましょう。(わかりやすくするために、ここでは「心の傷」と表現しました。)
その経験をした反応が
ロストワンは「従順・我慢・空気を読む」
スケープゴートは「反抗・問題行動・怒り」
という反応であっただけです。
社会的に見れば、良い子タイプと問題児タイプなので、正反対に見えますが、どう反応するかは紙一重なのです。
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典型的な例

わかりやすい事例をあげます。
思春期の頃に両親が子供たちに相談もなく、離婚をしたとします。
A子ちゃん:感情が爆発して、非行や問題行動に。→スケープゴート
B子ちゃん:「別に私は愛されない存在でいいので気にしない。(感情切り離し)」→ロストワン
そして、世間からA子ちゃんは「問題児」とされ、B子ちゃんは「良い子」だという評価を受ける。
心の傷は同じなのに・・・。
参考
→自己肯定感を高めるには、「自分を認める」ではないことを学ぼう。
実はロストワンのほうが“厄介である”

ここは正直に書きます。ロストワンは、自分の問題を「問題」と認識できないまま大人になります。
なぜなら、
- 良い子だった
- 手がかからなかった
- 期待に応えられた
- 周囲から評価された
だから「私は大丈夫」と思ってしまっているから。
表面的には全く問題なく、むしろ良い子で人からも好かれるのですが、
いわゆる心の奥で捻れてしまった感情は、自他ともに気づかれないままに大人になります。
これはある意味においてスケープゴートよりも厄介です。
参考
スケープゴートの克服の方法は
現場でたくさんの受講生を見てきた経験から言います。
ロストワンとスケープゴートの克服法はほぼ同じです。当協会ではそこに線は引いておりません。
① 感情を癒すこと
怒り・寂しさ・悲しさ・羨ましさ。
自分が何の感情があったのか?それをキャッチして、表現する必要がある。カウンセリングや、ワークや講座(オンライン or リアル)
② 心 (と身体)の仕組みを知ること
心のことは学ぶことが一番です。魔法のようなものではありませんが、一番確実です。実は心の問題は身体も関係しています。激しい運動をする必要はありませんが、健康な身体作りも必須です。心のためのヨガをお勧めします。
③ 仲間を持つこと
同じ志の仲間と心の内をシェアすること、理解のある人と親しくなること。
正直、上記以外に方法はないと思っています。
他の専門家が、これ以外の方法、例えば何か科学的な手法などを紹介しているかもしれませんが、
実践的で継続していけなければ効果はないと思っています。そして、何より何の誤魔化しもない地道な方法です。
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リトリートという選択肢

リトリートとは、日常の慌ただしさから一歩離れ、心と体を整えるための滞在や体験です。
単なる旅行やリゾート滞在ではなく、自然に囲まれた空間でヨガや瞑想を行い、自分の内側に意識を向ける時間を持つことが目的です。
僕が山梨県の白州にリトリートセンターを作ったのも、まさに“自分と向き合って、大切な感情を取り戻す場所”を作りたかったからです。
感情を癒し、心の仕組みを学び、理解ある仲間と過ごす時間こそ、克服には欠かせません。
最後に
もしあなたがスケープゴートタイプだと思ったら、自分を「問題児」と責めるのはやめましょう。
ロストワンタイプの子が良い子タイプと言われていても、実は心の奥で苦しんでいることがあります。
もしあなたがロストワンタイプであれば、逆に注意が必要です。
表面上は良い子ですが、心の奥で「捻れ」を抱え、自分を押し殺して生きている可能性があります。
正反対と言われている2つのタイプですが、あなたがどちらのタイプでも克服方法はほぼ同じです。
文章を読むことで完全に克服することはできませんので、心の知識を学ぶ仲間を持つことをお勧めします。
一人で抱え続けると心の傷は癒えません。
もし一歩踏み出したいと思ったら、学べる場や仲間を持てる環境を作ることからはじめてみてください。
